ロードサービスは、一般道や高速道路での自動車のトラブルに対するサポート。
バッテリー上がりやタイヤのパンク、キー閉じ込みなどの自動車のトラブルの現場に急行し、解決にあたる。
ロードサービスというとJAFが有名だが、その他にもいくつか専門のロードサービス業者がいる。
また、専門業者以外にも、自動車保険に付帯したロードサービスや、クレジットカードに付帯しているロードサービスもある。
本記事では、ロードサービスの基本的な仕組みと選び方を解説するとともに、ロードサービス付帯のおすすめのクレジットカードを紹介する。
専門業者のロードサービスは、安心感があり、誰でも利用しやすい。
自動車保険付帯のロードサービスは、保険と一緒に手続きができ、手間とコストを抑えることができる。
クレジットカード付帯のロードサービスは、ポイント還元や提携ガソリンスタンドの割引などのお得さがある。
基本的なサービス内容はどのロードサービスも共通しているが、適用条件やコスト、あるいは代替交通手段や宿泊の補償などアフターサービスの点で違いがある。
遠方への自動車移動や高速道路の利用が多い場合は手厚いロードサービスを選んだほうが良いが、日頃近所の移動に車を利用するだけといった場合は基本のサービスが受けられれば十分でお得なほうが良いだろう。
どういったロードサービスが最適化は、その人の自動車の利用状況によって異なるため、まずはどういったロードサービスがあるのか、本記事を参考にしてほしい。
ロードサービスの種類
ロードサービスには、次のような種類がある。
- JAFのような専門業者のロードサービス
- 自動車保険付帯のロードサービス
- クレジットカード付帯のロードサービス
JAFのような専門事者は、知名度が高く、実績も豊富だ。
ただし、行楽シーズンなど自動車利用が増える時期には、トラブルが増えやすく、知名度がある分、非会員からの問い合わせも増えやすい。
また、料金はやや高め。とはいえ、自動車で長距離をよく走る人にとって、専門業者のロードサービスは安心感があるだろう。
JAF以外のロードサービス業者としては、JRS(日本ロードサービス株式会社)、カーレスキュー(パーク24株式会社)などがある。
自動車保険に付帯したロードサービスは、自動車保険と合わせることで、コストや手間を抑えることができる。
ソニー損保や三井ダイレクト損保など、名前を耳にすることも多いのではないだろうか。
クレジットカードに付帯するロードサービスは、カードにもよるが、ロードサービス以外にもポイントやガソリン代の割引などのメリットがある。
ロードサービスの対応例
ロードサービスで対応してもらえるトラブルの例として、ここでは、JAFのサービスを挙げる。
JAFの正式名称は一般財団法人日本自動車連盟。
入会金1,500円+年会費4,000円(クレジットカード払い、1年分)で、会員は以下のサービスを無料で受けられる。
非会員の場合は括弧内の料金がかかる。
- 一般道でのバッテリー上がりの交換(昼間12,880円)
- 一般道でのタイヤ交換1本(夜間13,080円)
- 一般道でのキー閉じ込み(夜間14,940円)
- 高速道路上での燃料切れ(昼間16,460円+通行料※SA・PA以外)
- 一般道での故障車けん引15kmまで(昼間12,880円+けん引料)
※部品・油脂・燃料代は実費
※けん引料は1km毎に720円
基本的に、一般道および高速道路で想定される一般的な自動車トラブルは、全般的に対応してもらえる。
ロードサービス付帯のおすすめカード
日常的に使うクレジットカードにロードサービスを付帯できると、利便性が高い。
おすすめのクレジットカードとして以下三券種を紹介する。
提携している給油所で割引を受けられるカードもある。
ENEOSカードP
ロードサービスが付帯しているエネオスのクレジットカード。
エネオス加盟店での給油時に利用すると、1,000円につき30ポイントがつき、還元率3.0%となる。
エネオスは全国約12,000店舗を展開しており、利用できる場所が多い。
ENEOSカードには、年1回の利用で年会費無料・ガソリン代が2円/L割引になる「ENEOSカードS」、毎月の利用金額に応じて翌月のガソリン・軽油代の値引き率が変わる「ENEOSカードC」もある。
毎月のガソリン・経由代の利用が多い場合はC、利用が少ない場合はSがお得になる。
本カードは貯まったポイントをすぐに使いたい方におすすめ。公式サイトでは、適切なカードタイプを診断することができる。
こんな人におすすめ
- エネオス加盟店をよく利用する
- 日常的に自動車に乗る
- 貯まったポイントをすぐに使いたい
3つのポイント
・ENEOSロードサービス
全国約9,500箇所(2017年7月末時点)の出動拠点とネットワークを持ち、24時間365日対応している。
連絡を受けてから30分~1時間で駆けつけてくれる。
また、希望があればレンタカーの案内、代替交通手段の案内、宿泊先の案内、24時間サービスステーションの案内なども行ってもらえる。
無料で対応してもらえるサービス内容は以下の通り。
- レッカーサービス※1:レッカー車による移動、10kmまでは無料
- 路上修理(30分以内)
- キー閉じ込み開錠サービス:バッテリージャンピング、30分以内は無料
- タイヤパンク時の交換作業
- 落輪時の引き上げ作業※2
- ガス欠時給油作業
- その他30分以内の作業
※1自力走行が不可能な場合が対象(キーを紛失した車両は対象外)
※2落差1m以内でタイヤ1本までが対象
※部品交換時の部品代実費など、有料となる場合あり
・その他、自動車関連のサービス
「カーコンビニ倶楽部」での自動車のキズ・ヘコミの修理費用が5%割引となる。
また、全国約1000ヵ所のオリックスのレンタカーネットワーク(オリックスレンタカー、レンタカージャパレン、エックスレンタカー)で10%割引の優待あり。
・エネオス利用でポイントアップ
エネオスでの給油時のカード利用は、1,000円ごとに30ポイント、ポイント還元率3.0%となり非常にお得だ。
一般加盟店の場合は1,000円ごとに6ポイントで、還元率は0.6%となる。
貯まったポイントは1,000ポイントからエネオス加盟店で利用可能。また、特設サイトで商品と交換することもできる。
その他、1,000ポイントごとに400マイルに移行手数料無料で移行も可能
ROUTE2000
セディナのクレジットカード。
ロードサービスは自動付帯。アフターフォローサービスまで付いている。
2種類のコースがあり、「ポイントコース」と「ガソリン代金キャッシュバックコース」から選べる。
国内・海外の旅行保険が共に付帯しており、クレジットカードとしての基本機能もバランス良く備えている。
こんな人におすすめ
- クレジットカードとしての機能性も求める
- 利用するガソリンスタンドの系列がいろいろ
- ロードサービス利用時、アフターフォローもしてほしい
3つのポイント
・CFスーパーロードサービス
ROUTE2000では、CFスーパーロードサービスというロードサービスが付帯している。
日本ロードサービス株式会社が提供するサービスで、24時間、年中無休で対応。
以下のサービスを無料で利用できる。
- レッカーサービス ※自力自走できない場合、15kmまで無料でけん引
- 鍵開け
- スペアタイヤ交換
- ガス欠
- バッテリーあがり
- クイックサービス(30分以内の軽作業)
さらに、CFスーパーロードサービス利用後、車が自走不能の場合は、以下のサービスを無料で利用することができる。
・レンタカーサービス
代替車両として、指定のレンタカーを手配。24時間以内の利用が無料。
・緊急宿泊費用サポート
自宅から100km(直線距離)以上離れた場所での故障・事故の場合で宿泊を要する場合、15,000円を限度に宿泊料金を負担。
・送迎サービス
最寄りの公共交通機関または緊急宿泊サポートによる宿泊施設までの送迎または公共交通機関料金をサービス。
・帰宅費用サポート
自宅から100km(直線距離)以上離れた場所での故障・事故の場合で24時間以内にやむを得ず帰宅する場合、代替交通機関の手配に加え、20,000円を限度に交通費を負担。
・選べる2つのコース
以下いずれかのコースを選択できる。
- ワンダフルコース(ポイントサービス):カード利用で貯まったポイントをプレゼントと交換できる
- お油割くんコース(キャッシュバックサービス):もしくはカード利用金額に応じてガソリン代金や高速道路利用代金をキャッシュバック
ワンダフルコースでは、セブンイレブン、イトーヨーカドーでの利用がポイント3倍となりお得だ。
お油割くんコースのガソリン代は、系列を問わず全国どこのガソリンスタンドでも対象なのが特徴。
ガソリン1リットル(換算)あたり最大38円/リットル割引となる可能性もある。
また、いずれのコースでも、セディナポイントモールを経由することで、ポイントアップの機会がある。
・旅行保険など保険も充実
国内傷害旅行保険が最高1,000万円(利用付帯)、海外旅行傷害保険が最高2,000万円(自動付帯)、また、ショッピング保険が最高150万円と、保険がきちんと付帯している。
その他、セディナが提供する便利なサービスも利用可能。
ロードサービスの選び方
ロードサービスには、JAFのような専門業者が提供するものの他に、自動車保険付帯のもの、そしてクレジットカード付帯のものがある。
クレジットカード付帯のロードサービスを利用するメリットとしては、ポイント還元や、ガソリンスタンド・高速道路料金の割引などがあるものが多く、お得に利用できる点があげられる。
そのため、クレジットカード付帯のロードサービスを選ぶ場合、よく利用するガソリンスタンド系列店や、その他、自身がよく利用するパターンで本当にお得になるのかが重要だ。
また、いざというときに利用できないということのないよう、ロードサービスを自動で利用できるのか、別途申込が必要なのか、利用条件は必ずチェックしておこう。
ロードサービスは、付帯するどのカードでも基本的な内容はほぼ同じだが、細かな条件の違いがある。
また、交通手段がなくなったときのアフターフォローまでしてくれるサービスもある。
すべての人にとってこのロードサービスが一番というものはなく、専門業者や自動車保険付帯のロードサービスの方が良い場合もあるし、これまでそういったロードサービスを利用していたが、カード付帯の方が良い条件になるという場合もある。