タクシー代の支払いにクレジットカードが使えると非常に便利だ。
一般的に、国内や海外の観光地・ビジネス街では多くのタクシーがクレジットカード決済に対応しているが、まれに注意が必要なことがある。
本記事では、タクシー料金をクレジットカードで支払う方法、カード不可の可能性があるタクシーの注意点、領収書や海外でのチップの対応などをまとめた。
また、クレジットカード以外に電子マネーやスマホ決済アプリでのタクシー料金支払いについても紹介する。
目次
クレジットカードで支払う方法
タクシー料金をクレジットカードで支払う場合、支払い時に「クレジットカードで支払う」ことを伝えて運転手にカードを渡す。
決済はタクシーに設置されている端末で行われる。暗証番号入力ではなく署名をする場合が多い。
領収書を発行してもらえるか
タクシー料金をクレジットカードで支払う場合でも、支払い時に領収書を発行してもらえるのが一般的だ。
通常、クレジットカード決済の領収書には、但し書き欄などに「クレジット利用」と記載される。
ただし、領収書の発行はタクシー会社の義務ではないので、会社によって対応が異なることはある。
領収書とは、本来、現金で支払ったことを証明するもの。クレジットカード払いは、カード会社が支払いを一時立て替えており、厳密にいえば利用者がその場で代金を支払っているわけではない。
そのため、まれに領収書がもらえないタクシー会社もある。その場合、作成者の氏名・宛名、日付、内容、金額、支払い先が記載された「利用伝票」を代用とするのが一般的だ。
カード不可の可能性がある3パターン
タクシー料金は基本的にクレジットカード払いができるものだが、以下のようにクレジットカード決済に対応できない場合もある。
なるべく乗車前にクレジットカード決済ができるかを確認していおいたほうが安心だ。
国際ブランドのロゴ表示がない
クレジットカード決済ができるタクシーには、窓やドアなどタクシーの車体の分かりやすい位置に、国際ブランドのロゴが貼られている。
これがないタクシーでは、クレジットカードを利用できない可能性がある。都市部ではほぼないが、地方ではクレジットカード決済未導入の会社や、対応ができない車体もある。
カード決済用の端末が使えない状況
クレジットカード決済用の端末はオンライン通信をするため、山奥など電波状況の悪い地域では使用できないことがまれにある。
また、高齢の運転手や研修中の運転手などが、端末をうまく扱えないということもあり得る。
運転手がカード決済を拒否
国際ブランドの表示があるにも関わらず、なにかと理由をつけてカード決済を断られたという経験がある人もいるようだ。
こういった場合は、実は「カード決済の手数料は運転手負担」という制度が隠れている可能性がある。現在は少数派だが、一部の会社には残っていることがあるのだ。
この制度では、運転手の手取りから手数料が引かれるため、クレジットカード決済ができる状況でも現金での支払いを求められることがあるのだ。
トラブルを避けるためには、乗車前にクレジットカードでの支払いができるか運転手に確認しておくと良いだろう。
電話でタクシーを呼んだ場合も、乗車前の確認は行ったほうが良い。
海外のタクシーでクレジットカードを使用
海外でもクレジットカード決済に対応しているタクシーは多い。一般的に、観光客やビジネス客の多い国・地域では、タクシー料金のクレジットカード決済が可能なことが多い。
クレジットカード決済可能なタクシーの見分け方は日本国内と同様で、国際ブランドのロゴが窓など車体に提示されているかを確認しよう。
また、余計なトラブルに巻き込まれないためには、乗車前にクレジットカード決済ができるかを確認しておいたほうが良いだろう。
チップの目安と支払い方
海外でタクシーを利用する場合、国や地域によっては、タクシー料金とは別にチップが必要な場合もある。
アメリカの都市部などでは、決済端末でチップの金額を入力して、チップもクレジットカードで支払えるタクシーが増えているようだ。
そういった対応をしていない場合は、伝票にチップの額を記入してクレジットカードで支払うか、チップのみ現金で払うという対応になる。
タクシーのチップの相場は国・地域により差があるものの、およそタクシー料金の10~20%になるようだ。
カード以外の決済方法も増加中
交通系、iDなど電子マネー対応
日本国内では、クレジットカードだけでなく、電子マネーで決済ができるタクシーも増えている。
電子マネー対応のタクシーには、クレジットカードと同様に車体にロゴが貼られている。不安な場合は、クレジットカードと同様に乗車前に電子マネー利用ができるかを確認しておこう。
電子マネー対応のタクシーでは、「電子マネーで支払う」ことを伝えれば、運転手が決済端末を示してくれるので、そこにカードをかざせば決済完了だ。
電子マネー対応のはずのタクシー車内で決済端末が見当たらないことがあるが、現金での支払い時に使用する受け皿の下にしまわれていることも多い。
タクシー業界の大手4社と呼ばれる大和自動車交通、日本交通、帝都自動車交通と国際自動車(kmグループ)では、Suicaに始まり、2013年に交通系ICカード全国相互利用サービスが開始されてからは【PASMO/Kitaca/toica/manaca/ICOCA/SUGOCA/nimoca/はやかけん】も同様に使えるようになった。
交通系電子マネーのほかにはiDも利用可能。大和自動車交通と日本交通ではQUICPayも使える。
QRコード利用のスマホ決済アプリ
クレジットカード、電子マネーだけでなく、スマホ決済アプリに対応するタクシーも少しずつ増えている。
たとえば、日本交通タクシー(japan taxi)はOrigami Pay、帝都自動車交通はLINE Pay/d払い/au PAY/メルペイ/Origami Pay、第一交通産業タクシーはPayPayに対応している。
スマホ決アプリ対応のタクシーは、クレジットカードや電子マネー対応と同様、タクシーの車体にロゴが表記されているので確認してほしい。
配車~支払いまで一括のアプリ
最近では、事前にダウンロードと登録を済ませておけば、現在地の情報からすぐに配車手配ができるタクシーアプリも登場している。支払いまで一括でアプリで完了できるものもある。
日本国内、47都道府県すべてで対応できるアプリとしては、「全国タクシー」というアプリがある。
支払いは車内で行うが、現金、クレジットカードの他に、Apple Pay、ドコモケータイ払い、auかんたん決済、Yahoo!ウォレットと、支払い方法の選択肢は多い。
また、世界的に有名な「Uber」は、日本では都内の一部地域でしか使えないが、海外旅行では役立つことが多い。
Uberは、事前にクレジットカードを登録しておくので、支払いまでアプリで一元化できるのも便利だ。