飛行機への搭乗や、航空会社提携のクレジットカードを利用することで貯まるマイル。
マイルを貯める人を意味する「マイラー」という言葉はおなじみだ。
「マイル修行」といった言葉も生まれるほど、マイルを貯めることを突き詰めている人達がいる。
一方で、マイルは貯めているもののいまいち使いこなせないという人もいるのではないだろうか。
マイルの使い方としてまず出てくるのが航空券との交換だが、飛行機を利用する機会があまりなかったり、利用するフライトの航空券と交換できなかったりして、マイルが減らないということもあるだろう。
しかし、マイルは航空券との交換以外にも、さまざまな使い道がある。
本記事では、JALマイルの使い方について具体的に紹介していく。
航空券との交換を始めとして、座席のアップグレードや、フライト以外にも買い物に利用できたり、商品やギフト券と交換できたり、他のポイントとの交換もできるので、最適な使い方がきっと見つかるはずだ。
ちなみにマイルには有効期限があり、JALマイルの有効期限は3年間なのでそれまでに使うよう注意しよう。
航空券に交換する
マイルの使い道としてイメージしやすいのが、航空券への交換だ。
ただし、航空券にもいくつかの種類があり、JALマイルは次のような交換が可能。
1.JALグループ国内線特典航空券に交換
片道6,000マイルから、JALグループ航空会社の日本国内線の航空券に交換できる。
JALグループ航空会社は以下の4社だ。
- 日本航空(JAL)
- 日本トランスオーシャン航空(JTA)
- 日本エアコミューター(JAC)
- 琉球エアーコミューター(RAC)る
行き先に応じて必要マイルが変わり、近距離の移動や本州内での移動がメインとなるA区間は6,000マイル。
九州や沖縄、北海道といった本州以外のエリアや、遠距離の移動を対象としたB区間は7,500マイル。
石垣島や宮古島といった離島はC区画に分類され、10,000マイルで航空券と交換することが可能だ。
JALの飛行機を利用すれば、片道1万円以上かかる場合も多く、それが6,000マイルで交換できるとなれば、1マイル=2円程度の換算となり、お得さがわかりやすい。
座席はエコノミータイプの普通席と、ワンランク上のクラスJと交換もできるが、その場合はプラス2,000マイルが必要となるので覚えておこう。
年に数回、ディスカウントマイル期間が用意されており、その期間に搭乗する場合はより少ないマイルで交換が可能だ。
2.JAL国際線特典航空券に交換
国内線だけでなく、日本航空が運航している国際線の航空券ともマイルの交換は可能だ。
北米やヨーロッパ、アジアなど、さまざまな行き先がありそれに応じて必要マイルも変わってくる。
国内線とは違い、ビジネスクラスやファーストクラスといった座席も指定可能で、その際はエコノミーの2倍、3倍程度のマイルが必要になることが多い。
こちらもディスカウントマイル期間が設けられているため、チェックしておこう。
3.提携航空会社の特典航空券に交換
JALが加盟するワンワールドの航空会社便もマイル交換の対象となる。
対象となるのは以下の航空会社だ。
- アメリカン航空(AA)
- ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)
- キャセイパシフィック航空(CX)
- キャセイドラゴン航空(KA)
- フィンエアー(AY)
- イベリア航空(IB)、
- LATAM航空(LA)(JJ)
- ランベル―航空(LP)
- ランエクアドル航空(XL)
- ランアルゼンチン航空(4M)
- マレーシア航空(MH)
- カンタス航空(QF)
- カタール航空(QR)
- ロイヤルヨルダン航空(RJ)
- S7航空(S7)
- スリランカ航空(UL)
4.「どこかにマイル」と交換
JALマイルならではの個性的なマイル交換方法として、「どこかにマイル」との交換が挙げられる。
これは、往復6,000マイルで、国内のどこかの土地への航空券と交換できるというものだ。
予約の際に4つの行き先候補地をJALから提案され、申込から3日以内に、その中の一つが自動で決定されて知らされるというシステムで、ミステリーツアーのような感覚で使うことができる。
しかも、通常であれば、国内線の航空券の交換には最低でも片道6,000マイル・往復12,000マイルが必要となるのだが、「どこかにマイル」であればその半分のマイルで済む。
那覇・鹿児島出発限定の「どこかにマイル 南の島」というサービスもある。
航空券以外の使い方
JALマイルには航空券への交換以外にも、さまざまな使い道が用意されている。
うまく活用すれば、飛行機に乗る以外にも、お得なサービスを受けることができる。
以下では、JALマイルの航空券以外の使い道について紹介していく。
5.e JALポイントに交換
e JALポイントという、JALホームページでの航空券・ツアー購入代金の一部または全額の支払いに利用できるポイントへの交換が可能。
交換は5,000マイルからで、交換後は1ポイント1円相当として使うことができる。
航空券と直接交換する場合に比べるとお得感は減少するが、航空券だけでなくツアー購入の充当など使い道の幅が広いのはありがたい。
6.国際線の座席アップグレードに利用
国際線の場合、JALマイルを利用して座席をアップグレードすることができる。
片道9,000マイルから利用でき、エコノミークラスの料金でビジネスクラスやファーストクラスに搭乗することが可能だ。
アップグレードに必要なマイルは、目的地エリアとアップグレード利用クラスによって変動する。
基本的には遠ければ遠いほど、ビジネスよりもファーストの方が、必要マイルは多くなる。
7.JALクーポンに交換
10,000マイルを12,000円分のJALクーポンに交換することができる。
JALクーポンの主な使い先は以下の通り。
- 国内線・国際線航空券
- 国内・海外ツアー
- ホテルでのご宿泊・ご飲食
- 温泉旅館でのご利用
- 機内販売品
- JALロゴ商品・旅行商品など
- JAL-DFS免税品
- JALUX通信販売
- 空港送迎サービス
ホテルや旅館で使えため、マイルを電車旅行で使うというようなことも可能になる。
eJALポイントと同じく、マイルの使い道を広げてくれる選択肢の一つと言える。
8.「JALとっておきの逸品」と交換
JALがおすすめするグルメや家電、旅行グッズを、マイルと交換で入手することができる。
品ぞろえはかなり幅広く「とらふぐの刺身」があれば、「キャリーケース」があったり、「ル・クルーゼの鍋」などもある。
それぞれ商品によって必要となるマイルは違うため、自分の好みの商品を探すところから始めると良いだろう。
9.「JALふるさとからの贈りもの」と交換
「JALとっておきの逸品」と仕組みは似ているが、手持ちのマイルを各地方の魅力ある特産品に交換することができる。
北海道であれば毛ガニ、山梨県であればほうとう、福岡であれば辛子明太子といったように、地域ならではの味や名産を楽しめるため、自宅に居ながら旅行気分を味わえる。
10.JALミニマイルとして、特典と交換
2,000マイルから専用ギフトと交換できる。
4,000円相当のシャンプーやオンラインショップの割引クーポン、クレンジングオイルなど、普段使いできる便利なアイテムが揃っている。
少ないマイルから交換が可能なので、マイルを使う過程で出た端数などを使いやすい。
11.提携先のポイントと交換
Suica、ビックカメラなど提携先のポイント等へ交換することができる。
ファミリーマートやマツモトキヨシ、モスバーガーといった日常的に利用するであろう店舗のポイントとも交換できるため、マイルの使い道を広げることができる。
Amazonギフト券や、ユニバーサルスタジオジャパンの入場券との交換も可能だ。
12.電子マネー「WAON」に交換
電子マネーの「WAON」と直接交換することもできる。
WAONはマクドナルドやイオンなど、使える店舗が多い電子マネーなので、便利に使えるだろう。
基本的には1マイル=1WAONだが、ボーナスポイントが付くキャンペーンが開催されることもあるため、定期的にチェックしておきたい。
13.「自治体ポイント」に交換
地域の商店・商店街での商品購入、公共施設の利用料、およびオンラインでの物産の購入に利用できる自治体ポイントと交換できる。
還元率は1マイル=1ポイント(1円相当)だ。
東京都では豊島区ポイントという自治体ポイントが設定されていたり、神奈川県ではさがみはらポイントというものがあったりと、各自治体、さまざまなポイント制度を導入している。
自分の住んでいる地域の情報を改めて調べてみるのも良いだろう。
有効期限に注意
ここまで紹介してきたようにさまざまな使い道があるJALマイルだが、有効期限には注意しよう。
有効期限は3年で、36か月後の月末に期限が切れることになる。
せっかく貯めたマイルが有効期限切れで無駄にならないよう、常に期限には注意を払っておいてほしい。
マイルが切れそうで、使い道が決まらない場合は取り急ぎ別のポイントに交換すると良いだろう。
交換先のポイントにも有効期限が存在するが、その場合も交換時点から新たに期間が設定されるため、猶予を得ることができる。
JALマイルは、航空券に交換する以外にも、さまざまなな使い道がある。
飛行機の利用頻度が高くない場合は、日常生活で利用できる使い道を選ぶと良いだろう。
WAONやマツモトキヨシなど、日頃よく使う提携ポイントに交換すれば、マイルを無駄にすることもない。
ホテルクーポンやレストランクーポンに交換すれば、日常では味わえない贅沢な時間を過ごすこともできる。
ぜひいろいろな使い方を楽しんでほしい。