ヨロン島観光協会とPayPay株式会社は、「与論島キャッシュレスアイランドプロジェクト」を共同で開始する。
これは、”東洋の真珠”とも呼ばれ多くの観光客が訪れる与論島(鹿児島県大島郡与論町)のキャッシュレス化を推進する計画。
その取り組みの第一弾として行なわれたのが、島内約100店舗へのQRコード決済サービス「PayPay(ペイペイ)」の導入だ。
これにより、カフェや居酒屋等の飲食店からレンタカー、マリンレジャーまで、与論島のさまざまな店舗やサービスでスマホ決済が可能になった。
与論島を本格的なキャッシュレスアイランドへ
このプロジェクトの狙いは大きく2つ。
与論島における「観光客の利便性向上・購買活性化」と「加盟店における経理事務の省力化」だ。
「PayPay」の導入がさらに進んでいけば、これからはスマホひとつで与論島を観光できるようになる。
身軽になる分、島内のグルメやレジャーなどをより気軽に楽しめるだろう。
さらに店舗や事業者にとっても、決済にかかる時間を短縮し業務を効率化できるメリットがある。
現在「PayPay」の初期導入費や決済手数料は無料となっているため、店舗側にとって導入のハードルは低いといえるだろう。
同プロジェクトでは、与論島の本格的なキャッシュレスアイランド化を目指し、今後さまざまなイベントやキャンペーンを通してPRを行なっていくとのこと。
直近では、3月10日開催の「第28回ヨロンマラソン2019」において参加者に「PayPay」オリジナルグッズを配布するほか、ゴール地点の物販ブースで「PayPay」が導入される。
与論島で「PayPay」を使うメリット
これまで与論島にはクレジットカードに対応している店舗やATMが少なく、特に観光客にとって不便さがあった。
たとえば現金が足りなくなった際にカードで支払うことができず、かつすぐに引き出すことができないため利用者が購入をキャンセルすることもあった。
販売機会の損失につながっていたわけだ。
それが「PayPay」を利用することで、利用者にとってはお金が足りなくなる心配が無用になる。
また、「PayPay」の特徴でもあるポイント還元も大きなメリットだ。
「PayPay」で決済を行なうと、通常でも支払い金額の0.5%相当のボーナスが還元されるが、現在は最大20%還元の「100億円あげちゃうキャンペーン」第2弾(~2019年5月31日まで)が実施されているためさらにポイントが貯まりやすいタイミングだ。
さらに、たとえクレジットカード非対応の場所でもPayPayを通せば実質クレジットカードによる支払いを行なえるため、クレジットカードのポイントとPayPayポイントの二重取りが可能となる。
クレジットカード非対応のエリアでキャッシュレス化が進む?
クレジットカードが使えないエリアやATMの少ない場所でも、「PayPay」をはじめとしたQRコード決済サービスが導入されれば、一気にキャッシュレス化が可能となる。
例えばリゾート地に限らず、お祭りの名物と言える的屋、福岡の夜の風物詩と言える屋台など、いわゆる露店にスマホ決済サービスが導入されることによって、利用者の利便性は格段にあがるはずだ。
上記のような露店はクレジットカードが使えないことが多く、交通系電子マネーなどにも対応していないことがほとんどのため、キャッシュレス決済自体を諦めるしかない場合が多い。
スマホ決済サービスも他のキャッシュレス決済サービスと同様に「決済手数料」を店舗側が負担する必要があるものの、設備投資はほとんど必要ないため導入のハードルが低い。
また、PayPayであれば決済手数料も現在のところは無料となっている。
与論島のような離島や、屋台など店舗を持たない営業形態におけるスマホ決済サービスの導入は、今後さらに増えていくことが予想される。
最終更新日:2019/12/11