すかいらーくは13日、楽天と提携してスマホ決済アプリ「楽天ペイ」を全店舗に導入すると発表した。
まずは11月29日から、以下の15店舗で提供する宅配サービスにて開始する予定だ。
名前 | 導入店舗数 | 店舗名 |
---|---|---|
ガスト | 7店舗 | 小平小川町店 江東千石店 小平回田店 東所沢駅前店 所沢北原店 新所沢店 所沢小手指店 |
ジョナサン | 2店舗 | 小平店 菊川店 |
バーミヤン | 2店舗 | 小平仲町店 江東白河店 |
魚屋路 | 2店舗 | 小平小川店 新所沢店 |
夢庵 | 2店舗 | 小平店 江東住吉店 |
導入店舗は随時拡大していき、2019年末を目処に宅配サービスを提供する全1000店舗で導入。
2019年中頃から開始する「卓上セルフオーダー」での導入や、2019年末にはレジでのスマホ決済での導入も予定されている。
今回、試験的な導入が発表された「卓上セルフオーダー」は、テーブル上に設置してあるタブレット端末で注文するもの。
QRコード決済を導入することで、注文と同時にそのまま決済、レジでの支払いをせずに退店できるようになる。
ランチタイムなど混雑する時間帯における混雑緩和や、来店者の満足度向上につなげるねらいだ。
なお、楽天ペイなどQRコード決済サービスが、飲食店の卓上セルフオーダー端末で使えるようになるのは今回が初めて。
もう一方のレジでのスマホ決済に関しては、2019年末までに国内約3,000店での対応が見込まれている。
今後も、キャッシュレス決済や卓上のセルフオーダーを積極的に活用し、レジの待ち時間を減らす取り組みを続けるという。
楽天ペイの特徴とメリット
楽天ペイは、QRコードやバーコードをレジで読み取って決済する「QRコード決済」と呼ばれる決済アプリのひとつだ。
スマートフォンにクレジットカード(Visa,MasterCard)を紐付けることで、カードもサイフも持たずにクレジット決済ができる。
これにより、クレジットカードのスキミング・紛失・盗難防止や決済時のサインが不要というメリットを持つ。
また、楽天ペイ自体が0.5%の還元率を持つので、純粋なポイント還元率も0.5%上がるのだ。
「画面に表示したQRコードを端末のカメラで読み取る」というわりとアナログな仕組みなので、FeliCa(おサイフケータイ)も使わない。
そのため、近年普及しているFeliCa未搭載のSIMフリー端末で使えるという強みも持つ。
さらに登録も簡単で、アプリをインストールしてクレジットカードを登録すれば準備は完了する。
ただし、デメリットとして以下のような点もある。
- まだ加盟店が少ない
- 電子マネーより決済に時間がかかる
- クレジットカードしか利用できない
加盟店の少なさに関しては、12月のファミリーマートへの導入、今回のすかいらーくでの導入で一気に変わるだろう。
2社の導入により認知度が向上して利用者も増えれば、導入コストの低さも相まって加速度的に増加していく可能性が高い。
ただし、電子マネーより決済速度は遅いのはネックとねる。
決済時はどうしてもアプリでQRコードを表示し、読み取ってもらう手間が生じてしまうためだ。
そのため、決済のスムーズさを求めるなら電子マネーがもっとも手軽で早いだろう。
とはいえ、機能面では電子マネーと棲み分けが出来ているので、これからも普及は進むに違いない。
興味があるなら早めに利用して慣れておくと良いだろう。
すかいらーくで楽天ペイが使えることのメリット
すかいらーくで楽天ペイが利用できるようになることで、従来と比較して以下のようなメリットも生まれる。
- レジの待ち時間が減る
- ポイント還元率が増える
- 決済手段の増加
楽天ペイは、通常のクレジットカード払いやiDなどの電子マネー払いと比べ、還元率が0.5%高くなる。
これに加え、サイフを持たなくてもスマホだけで決済ができるようになるのもメリットだ。
SIMフリー端末でFeliCaが必要な電子マネーを使えなかったユーザーも、スマホ決済が利用しやすくなる。
前述した「卓上セルフオーダー」が普及されれば、レジで会計する必要も無いため、時間の無いランチタイムでもスムーズに利用可能だ。
注文と同時に会計まで済ませる仕組みは、従来の電子マネーではコスト的に実現が難しかった分野だ。
なお、「デニーズ」ではすでにQRコードを読み取って電子メニューにアクセスする形でのセルフオーダーが開始されている。
こちらではクレジットカードが利用できるものの、自分のスマホでアクセスする手間があり、店の端末で注文できるこちらの方が手軽さでは強い。
QRコードのコストの低さを利用したセルフオーダーは、今後飲食店でかなりの普及が見込まれるだろう。