アサヒがQRコードによるWeChat Pay 対応自動販売機のテスト展開を開始!東京オリンピックを控え、訪日中国人向け決済インフラの強化か?

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アサヒ飲料は20日、「WeChat Pay(ウィーチャットペイ)」に対応した自動販売機16台を、東京都と大阪府の観光地でテスト展開すると発表した。

設置は7月23日から9月末までの期間限定。

訪日外国人の利便性向上を目指し、自動販売機でのキャッシュレス決済の必要性や需要の有無を検証するとしている。

WeChat Pay対応自動販売機は、通常の機能に加え広告スペースに「WeChat」で使えるQRコード表示用ディスプレイを搭載している。

QRコードをスマートフォンのWeChatアプリで読み取ることで、WeChat Payを介したキャッシュレス決済が可能となる。

WeChat Pay・WeChatについての概要、特徴

WeChat(微信)は、いわば中国版「LINE」および「Facebook」とも呼べるアプリ。

WeChat Pay(微信支付)は、WeChatアプリ内で提供されている決済サービスだ。

中国におけるWeChatは、驚くべきことに日本におけるLINE以上に日常・ビジネスでの浸透度が高い。

e-mailはあまり使われず、仕事におけるコミュニケーションや資料送付もWeChatで行われているためだ。

極めて高い普及率を誇るWeChat上で使えるWeChat Payは、中国国内で決済インフラとしての存在感を放っている。

小売店だけでなく病院での医療費、交通機関のチケット、公共料金、果ては屋台まであらゆる買い物に利用できるのだ。

中国における高い普及率の理由

WeChat Payがなぜ中国以外では馴染みが薄いのかというと、中国ではLINEやTwitter、YouTubeなどのサービスが政府によって規制されているため。

国外のSNSは軒並み利用不可となっており、代替サービスとして国内でWeChatが誕生、国民に浸透していった。

LINEと比較すると、スタンプをほとんど無料で利用できるなど異なる部分もあるが、共通する機能も多いという印象だ。

東京オリンピックに向けた決済インフラ強化か?

日本でも、大手家電量販店を中心に中国人観光客の消費促進を狙い、WeChat Payを利用できる店は増えつつある。

日本政府観光局が2018年6月に公開した統計データによると、訪日外国人約270万人のうち中国人は約76万人、全体で3割近くを占めていることが分かる。

したがって、WeChat Pay決済の導入はインバウンド消費促進の中核を担うといえるだろう。

観光庁が公開しているデータの中にも、彼らが「日本の旅行中に困ったこと」のうち、クレジット・デビットカードを利用できる場所が少ないという回答は上位に入り続けている。

2020年の東京オリンピックという大規模な国際イベントを控えた国内では、国際規格NFC導入を含むキャッシュレス決済インフラの普及が課題となっているのだ。

今後もWeChat Pay自動販売機は増える?

アサヒ飲料では、今回の検証結果によってはWeChat Pay対応自動販売機の全国展開も検討していくとのことだ。

ただし、WeChat Payは日本人の場合は国際クレジットカードで本人認証するか、中国の銀行口座を開設しなければ使えない。

日本人にとってはわざわざ導入してまで、利用するほどのツールではないだろう。

WeChat Pay対応自販機は現金でも問題なく買い物ができるため、訪日外国人がどれくらい利用するかによって今後の展開は決まってくるといえる。

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執筆・編集:ニュース編集部

大人のクレジットカードのニュースコラムを担当。ニュースをただ伝えるだけではなく、そのニュースに隠された背景や意図を読み取り、解説しています。

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