16日、三菱UFJニコスは「リクルートカード」における電子マネーチャージによるポイント加算対象が、月間3万円までの利用分に改定されると発表した。
改定は4月16日(月)より適用され、以下の電子マネー4種のチャージ利用分を合算したものとなる。
- nanacoクレジットチャージ
- 楽天Edy
- モバイルSuica
- SMART ICOCA
なお、還元率(1.2%)自体に変更はなく、その他の機能にも変更点はない。
ただし、4月15日以前の支払いであっても、6月11日以降が請求日となっている場合は、本改定が適用されてしまうので注意したい。
リクルートカードは、リクルートと三菱UFJニコスが提携して発行しているカードだ。
数少ない「電子マネーチャージでのポイント還元」が可能なカードのひとつで、還元率はトップクラスという最大の優位性が特徴だった。
今回、リクルートカードは上限3万円という制限をかけて踏みとどまったが、昨年11月には楽天カードにおいて電子マネーチャージのポイント付与が廃止されたことは記憶に新しい。
「電子マネーチャージによるポイント還元」自体が、存続の危機に立たされているのだ。
nanacoカードを用いた「ポイントの二重取り」が困難に
本改定により真っ先に影響を受けるのが「nanacoチャージ+利用によるポイント二重取り」だろう。
nanacoカードにはセブンイレブンで扱っているものであれば何でもnanacoで支払いができるという特徴がある。
通常だとカード決済ができない「公共料金の収納代行」「プリペイドカード」なども含まれており、nanacoで支払うことで1%還元される。
さらに、リクルートカードのような「nanacoチャージでポイント還元されるカード」を組み合わせることで、「二重取り」が可能となるのだ。
今回の改定は、上記の「二重取り」を活かし、高額になる場合が多い公共料金支払いをnanancoで行っていたユーザーには痛手となった。
対策としては、nanacoカード以外のチャージを別カードから行い、リクルートカードをnanacoチャージ専用カードにするなどが考えられる。
なお、通常利用する分には3万円を超えることはないそれほど多くないだろう。
多くのユーザーに影響がないのは救いだが、3万円を超えてしまわないように注意する必要が出てくる。
電子マネーチャージでは他のどのカードがおすすめなのか?
今回の改定を受けて、リクルートカードの他にどのカードを使えばいいのかを紹介していこう。
SuicaとSMART ICOCAは、他のカードに乗り換えることでより高い還元率を維持することができる。
nanacoチャージはリクルートカード
上記のように、nanacoカードの公共料金支払いなどが制限を受けたことで、他のカードを使うという選択肢があるのかどうかを見ていこう。
まず、「nanacoチャージ」でポイントが付与されるカードは以下のとおりだ。
- リクルートカード(1.2%)
- Yahoo! JAPANカード(0.5%)
- セブンカード・プラス(0.5%)
- ファミマTカード(0.5%)
- JMBローソンPontaカードVisa(0.5%)
昨年11月に「楽天カード」の1%還元が廃止されたのは上述のとおりだが、今年2月28日に、Yahoo! JAPANカードのチャージ還元率が1%→0.5%に変更された。
よて、nanacoチャージの還元率についてはリクルートカードの一強状態となっている。
乗り換え候補としては、2月末に改定されたばかりで今後ポイント還元がなくなる可能性の低い「Yahoo!JAPANカード」をおすすめしたい。
だが、リクルートカードの還元率には及ばないので、今しばらくはリクルートカードを使い続ける選択肢も十分あるだろう。
Suicaは「ビックカメラSuicaカード」への乗り換えがおすすめ
一方、Suicaチャージにもリクルートカード を使っていたユーザーは、これを機にSuicaチャージ用カードへの乗り換えがおすすめだ。
「ビックカメラSuicaカード」は、初年度年会費無料(年1回の利用で2年目以降も無料)、通常還元率1%、Suicaチャージ還元率1.5%のSuicaに特化したカードだ。
リクルートカードでは、モバイルSuicaのオートチャージが設定できないので、Suica内蔵型でオートチャージも使えるこちらをおすすめしたい。
SMART ICOCAは還元率1.25%の「REXカード」がおすすめ
SMART ICOCAに関しても、還元率1.25%の「REXカード」という選択肢がある。
REXカードは「価格.com」が発行するカードで、年会費無料かつ、ポイントをカード請求金額の値引きに充当できるの特徴だ。
また、SMART ICOCAのチャージは還元率1.25%で、JR西日本の電車で利用&加盟店の電子マネー利用でさらに5%加算されるため、ICOCAに限定した場合はリクルートカードよりもお得。
乗り換え先は、REXカードにするのがおすすめだ、
「楽天Edy」へのチャージは「楽天カード」との2択
楽天Edyは、事実上「楽天カード」との2択になる。
楽天カードは還元率が0.5%と低いものの、カードと一体型で所有できるメリットがある。
ただ、リクルートカードのほうが還元率ではお得だ。
nanacoカードと同じく、こちらもリクルートカードでのチャージを続けたほうが無難だろう。
まだまだ優秀な「リクルートカード」
リクルートカードを多用していたユーザー向けに、おすすめの乗り換え先候補を以下にまとめる。
- nanaco、楽天Edyはリクルートカードが優位
- Suicaは「ビックカメラSuicaカード」がおすすめ
- SMART ICOCAは「REXカード」が優良な選択肢
3万円を超えてしまう範囲を、うまく他のカードで代用していくのがおすすめだ。
リクルートカードの最大のメリットだった「電子マネーのチャージによるポイント還元率の高さ」が、揺らぎつつある。
記事内で述べたとおり、Yahoo!JAPANカードや楽天カードも電子マネーチャージのポイント還元を廃止、もしくは還元率減少措置をとっている。
電子マネーチャージを活かしたポイントの二重取りは今後さらに厳しく見直されていくと予想される。
最終更新日:2019/01/29