モバイルアプリを使ってキャッシュレスで割り勘ができる割り勘アプリが登場している。
従来の現金での割り勘は、代表者が立て替えて後で請求するか、その場で集金するかだった。
しかしこのやり方では、細かいお金やお釣りがなかったり、先に帰った人の分を請求し忘れてしまったり、集計した金額が合わないなど、面倒なことが起こりやすい。
割り勘アプリを使えば、そういった問題を解決できる。
割り勘アプリにはいくつかの種類があるが、利用者が多いのが「paymo(ペイモ)」と「Kyash(キャッシュ)」だ。
paymoはレシートを撮影して請求をおこなう点が特徴的で、支払われたお金を現金として引き出すことができる。
KyashはVISAブランドのバーチャルカードを作成することができ、支払われたお金をこのカードを通じて利用できるのが特徴的だ。
いずれも請求が簡単なだけでなく、支払う側はクレジットカードで支払いができるので、参加者それぞれがポイントを貯めることができて公平感がある。
アプリのダウンロードと登録、請求から支払までの手続きは非常に簡単だ。
本記事では、割り勘アプリのpaymoとKyashについて、それぞれの使い方と特徴、注意点などをまとめる。
paymoの使い方
ダウンロードと登録
paymo(ペイモ)はiPhone、Androidの両方に対応している。利用は無料。
SMS認証を行っているので、電話番号を入力後、送信されたコードを入力する。
その後はFacebookで簡単設定、または手入力でアカウント情報を入力する画面に移る。
名前や生年月日、パスワードなど基本情報を入力したら登録は完了。
請求と支払い
お金を請求したいときは、スマホでレシートを撮影して、宛先と金額、一言メッセージを入力して送信しよう。
なお、お金を支払う側もアプリをダウンロード、登録しておく必要がある。
請求したい人を選んで金額を入力して送るか、もしくはQRコードを表示して読み取ってもらうことでも請求できる。
請求を受けた相手はクレジットカード決済、またはpaymo内の残高やポイントで支払う。
支払いが完了したら、請求した人のMy残高にお金が送金される。
貯まったお金は、次回の割り勘時に使ったり、銀行口座への振り込み依頼で現金として引き出せる。
メリット
面倒な本人確認や手続きが不要
paymoをダウンロードしたら、名前やメールアドレス、電話番号などを登録すれば会員登録が完了。本人確認書類などは必要ない。
ダウンロードから利用開始まで約1分なので、その場ですぐに使い始めることができる。
全員がクレジットカード決済できる
paymoでは、参加者全員がクレジットカード決済を行うことができる。
VISAまたはMastercardに対応しており、決済手数料も不要。
VisaやMasterCardのロゴがついているカードであれば、プリペイドカードやデビットカードも使うことができる。
JCBやAmericanExpressは未対応なので注意が必要だ。
注意点
1か月以内のレシートが必須
paymoを使って参加者にお金を請求するには、発行から1か月以内のレシートが必須となる。
レシートがないと請求手続きができないので、紛失には気をつけよう。
また、店名や発行された日、金額が分かるレシートでなければ再提出を求められる恐れもあるので注意しよう。
ちなみに、請求金額は1円単位まできれいに割り勘にしなくても、請求したい金額を自由に設定することができる。
My残高の有効期限は1年
paymoのMy残高に貯まったお金は、送金されてから1年経過してしまうと消滅する。
期限前に銀行振り込みまたはpaymoでの割り勘時に使うようにしたい。
銀行振り込みを希望する場合は、手数料が200円かかるのである程度の金額が貯まってから申請しよう。
Kyashの使い方
ダウンロードと登録
KyashもiPhoneとAndroidの両方に対応しており、無料で使用できる。
Facebookまたはメールアドレスで登録し、続いて電話番号でのSMS認証を行う。
認証が完了すれば、早速請求と送金手続きができる。
請求と支払い
請求時は、アドレスの中から送信先を選び、金額とメッセージを入力して送信すれば請求手続きが完了する。
FacebookやLINEで連絡を取りたい場合は、「請求リンクを作成」ボタンを押すことで自動生成されたリンクを送れる。
相手が支払いを完了したら残高に入金されるので、Kyash内での割り勘や買い物時に使えるようになる。
使えるカードは、VisaやMasterCard。
プリペイドカードやデビットカードも使うことができる。
paymoと違う点は、請求にレシートが必要ないということ。
また、アプリ内でバーチャルカードが発行され、Kyash以外の買い物などにも利用できる。
請求や送金方法、残高の使い勝手という点では、Kyashの方が利便性が高い。
メリット
リンク共有のみで請求できる
Kyashは、FacebookやLINE、メールで共有できるリンクにより請求を行うので、paymoのようにレシートは必要ない。
リンクを送られた相手は、リンク先から以降の手続きができる仕組みになっている。
残高を買い物に使える
Kyashでアカウントを作成すると、アプリ内でバーチャルカードの「Kyashカード」が無料で発行される。
「Kyashカード」はVisa加盟店のオンラインストアや全国のコンビニ、スーパーで使える。
amazonや楽天、ZOZOTOWNなどのオンラインストアのほか、モバイルSuicaやStarbucks Cardなど、プリペイドカードにチャージをすることも可能。
注意点
現金を引き出せない
Kyashは、残高を銀行振込で引き出すことができず、Kyash内での送金や「Kyashカード」で使うことになる。
つまり、現金として引き出すことができない。
しかし、KyashカードはVisa加盟店で使用できるため、利用できる範囲自体は広い。
また、paymoと違って残高の有効期限がないので、ゆっくりと利用することができる。
割り勘もアプリでキャッシュレス
割り勘アプリのpaymoやKyashを使うことでキャッシュレスで割り勘ができる。
キャッシュレスで割り勘をすることで、持ち合わせや細かいお金がないといったことがなくなる。
クレジットカード決済をすることで全員平等にポイントを貯めることもできる。
プリペイドカードやデビットカードも使えるので、クレジットカードがない場合も利用可能だ。
参加者全員に割り勘アプリについて理解してもらう必要はあるが、利用者にデメリットはないため、心理的なハードルは徐々に下がるのではないだろうか。
今回代表的な割り勘アプリとして紹介したpaymoとKyashだが、同じ割り勘アプリでもそれぞれに違いがある。
Kyashのほうが利便性は高いが、現金として引き出したいという場合はpaymoでないと対応していない。
割り勘時の利便性だけでなく、支払い後の利用方法も含めて、自分に合ったアプリを活用しよう。